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東芝崩壊の戦犯たち――不正会計の泥沼<東芝の悲劇>

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東芝崩壊の戦犯たち――不正会計の泥沼<東芝の悲劇>
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 同8月25日の8月度社長月例の場で、下光はパソコン部門が実際は200億円規模の赤字であるにもかかわらず、08年度の上期に148億円の利益を見込んでいると報告したところ、西田に「さらに営業利益の50億円改善はマストである。全社が大変な状況なので何としてでもやり遂げてほしい」と強く求められた。

 実態から乖離した148億円の黒字にさらに50億円を上乗せした合計198億円の「チャレンジ値」を達成しなければならなくなったのだ。結局、下光が考えたのはバイセルを使った粉飾拡大だった。下光は9月、173三億円もの「CR前倒し」を実施し、台湾メーカーに正常の範囲を著しく逸脱した大量の部品を押し込み販売したのである。

 この「CR前倒し」とは、台湾メーカーへの部品の前倒し支給であり、「それによって利益がかさ上げされている」と、下光は西田に対して説明している。一方、田中は「ODMへの部材押し込み、支払い延期などの折衝のため、下光に同行して台湾に出張する」と西田に報告し、西田は「東芝はいま本当に苦しいのでよろしく頼む」と答えている。こうしたやり取りをしている以上、西田は何が行われているかおそらく知っていたことになる。

 そこにリーマンショックが襲った。10月27日の10月度社長月例で下光が第3四半期は140億円の赤字になると報告したところ、西田は、予定されていた101億円の営業利益を「何としてでも達成してほしい」と強く求めた。「百年に一度」の経済危機なのだから本来は無理して黒字を装う場面ではない。だが、西田は自身の出身部門のパソコンの黒字に固執した。同席していた財務担当の村岡富美雄副社長はその職責上、本来はバイセルの縮小を促す役回りなのに、逆に「第3四半期の赤字は何としても回避してほしい」と、むしろ背中を押した。

 ところが下光は12月22日開催の12月度社長月例で、パソコン部門の損益改善を図ることができず、「第3四半期が184億円の赤字になります」と報告せざるを得なかった。すると、西田は「こんな数字は恥ずかしくて公表できない」と叱りつけた。下光はこの四半期でもバイセル取引に伴う部品の押し込み販売を実施し、第3四半期になんとか5億円の黒字を確保せざるを得なかった。

 実は、この12月度社長月例に先だって、パソコン部門の経理部長は田中に対して、「第3四半期は赤字にしてみんなで第4四半期に頑張るようにした方がいい」「最後にまたCR(コスト・リダクション=バイセル取引の悪用のこと)でお化粧をしてしまうと前線に危機感が伝わらず、挽回策を打つ手がなくなる」と進言していた。だが、田中はそれには取り合わず、「いま西田社長を助けられるのはパソコンしかない」と言い放った。このあと田中は、下光、能仲久嗣とともに「ODMにいくら要求するか」という緊急打ち合わせをもち、その後、田中は再び台湾へ飛んで相手先と交渉することになった。

 翌09年1月23日開催の1月度社長月例でパソコン部門の下半期の営業損益が184億円の赤字見通しと報告されると、西田は「利益はプラス100億円の改善はミニマム」「死に物狂いでやってくれ」と叱咤したうえで、「このままでは再点検グループになってしまう。事業を持っていても仕方がない。『持つべきかどうか』というレベルになっている。それでいいならプラス100億円をやらなくていい。ただし売却になる。事業を死守したいなら最低100億円をやること。がんばれ」と高圧的な口調で命令を下した。

 再点検グループとは、事業撤退を含めた事業継続性の見直しという意味だった。「おとりつぶし」を脅迫材料にして不正を強いるのはトップにあるまじきことである。

 下光はまたしても不正に手を染めることになった(*3)。

 
*1 東芝第三者委員会「調査報告書」、p219、および付属資料。
*2 役員責任調査委員会「調査報告書」、p65~66。
*3 ここまでの記述は、東芝第三者委員会「調査報告書」、p219~223、 役員責任調査委員会「調査報告書」、p74~76。

 
 * * *

 バイセル取引導入と同時進行で、東芝は原発メーカー・ウェスチングハウスの買収に乗り出します。東芝にとって決定的なダメージとなったウェスチングハウス買収の真相は、『東芝の悲劇』でお読みいただけると幸いです。

 次回は10月19日に公開予定です。


■大鹿 靖明
1965年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。ジャーナリスト。著書に『ヒルズ黙示録 検証・ライブドア』(朝日新聞社)、『ヒルズ黙示録・最終章』(朝日新書)、『墜ちた翼 ドキュメントJAL倒産』(朝日新聞出版社)、『ジャーナリズムの現場から』(講談社現代新書)。『メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故』(講談社)で第34回講談社ノンフィクション賞を受賞。築地の新聞社に勤務。2017年、労組委員長に立候補し、落選。

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